FIT制度(固定価格買取制度)とは?目的や背景について解説

再生可能エネルギーによる発電の普及が目的

FIT制度とは、2012年7月に経済産業省によって開始された「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」のことです。再生可能エネルギーによる発電の普及を目的として制定され、国内のエネルギー自給率の低さや地球温暖化問題などを解決するための取り組みとして注目されています

ここでいう再生可能エネルギーとは、太陽光発電・風力発電・水力発電・地熱発電・バイオマス発電の5種類です。事業者および個人による発電が対象となります。

制度が誕生した背景①エネルギー問題への対応

FIT制度が誕生した背景には、エネルギー問題への対応が挙げられます。IEA(国際エネルギー機関)および経済産業省資源エネルギー庁の発表によると、国内における2022年度のエネルギー自給率は、12.6%でした

日本は化石燃料を海外からの輸入に頼りきっている状況であり、国際情勢の影響を受けやすいのが現状です。そこで、再生可能エネルギーによる発電を普及させ、国内のエネルギー事情を改善させる狙いがあります。

制度が誕生した背景②環境問題への対応

FIT制度が誕生した背景として、環境問題への対応も挙げられます。国内における2023年度の全発電電力量のうち、火力発電が7割近くに上り、CO2の排出量などの観点から問題視されてきました

日本はCO2の排出量について2022年に世界で5番目に多いというデータがあり、環境問題に配慮した取り組みの重要性が長らく叫ばれています。そこで、再生可能エネルギーへの関心が高まり、太陽光発電などを導入する方が増えてきたというわけです。

関連記事